使える社会心理学

社会心理学は、集団における人間の心理を研究する学問。人は無意識のうちに周囲に影響され、影響を与えている。その無意識を意識的にコントロールすることができれば……
社会心理学の用語集
● 印象形成 (↓)
● 社会認知 (↓)
● 集団行動 (↓)
● 感情と態度 (↓)
● コミュニケーション(↓)

印象形成
● ハロー効果
人の印象を決定する際、目立つ特徴に引きずられて全体的な評価が歪められる。ルックスが良いと性格も良さげに見える。
● ホーン効果
人の悪いところ劣るところに目が行き、それ以外の評価も下げられしまう。ルックスが悪い人は、性格も悪く見える。
● メラビアンの法則
コミュニケーションにおいては「視覚情報 55%、聴覚情報 38%、言語情報 7%」の割合で影響を与えるという法則。
● 7秒の法則
最初の7秒で相手の印象はほぼ決まるという法則。服装・髪型・表情・姿勢など外見的要素から。
●非言語コミュニケーション
言葉以外の手段で情報を伝えるコミュニケーション。表情、声のトーン、ジェスチャー、視線、服装、身だしなみ、触れ合い、距離感など。
● ボディランゲージ
言葉以外の手段で情報を伝えるコミュニケーション。表情、視線、ジェスチャー、声のトーン、距離感、身体接触など。
● パラ言語
会話における声のトーン・大きさ・速さ・間・抑揚など、言葉以外の情報。会話相手の感情や意図を読み取るための要素になる。
● カイネシックス
会話における表情・視線・身振り手振りなどの、しゃべり以外の動作。会話相手の感情や意図を読み取る要素のひとつ。
● スリーセット理論
人の印象は、出会ってから3回目までの接触でほぼ決まってしまうという理論。
● 自己呈示効果
他者に好印象を与えるため、自分の良いところをアピールする心理。
● ステレオタイプ効果
あらかじめ持っているイメージや思い込みに基づいて相手を判断してしまう心理現象。先入観や偏見のこと。
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社会認知
● 認知的不協和
自分の信念と違う情報に出会うと、不快感から行動や考え方を変えてしまう。考え方を変えることで、現実に対する矛盾を解消する。
● バーナム効果
誰にでも当てはまるような曖昧な話を、あたかも自分のことのように感じてしまう心理現象。占い師などが使うワザ。フォアラー効果とも。
● レイク・ウォビゴン効果
自分が平均よりも優れていると信じ込む、自分を特別だと思い込む傾向。
● ダニング・クルーガー効果
能力が低い人は自分を過大評価しがち、能力が高い人は自分を過小評価しがち。
● スポットライト効果
自分は他者から注目されていると過剰に評価してしまう心理。
● ウィンザー効果
当事者が発信する情報よりも、第三者の情報の方が信頼されやすい心理効果。
● アンダードッグ効果
弱者が強者に勝つ姿に人々が感情移入し、応援したくなる心理。スポーツや選挙などで観察される現象。アンダードッグ=負け犬。
● コミットメント効果
自身の目標を公表することで、その目標を達成できる可能性が上がる。類似の現象に、告知効果がある。
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集団行動
● 作業興奮の原理
作業を始めることにより脳が活性化、集中力や意欲が高まる現象。作業を始めて5〜10分程で、神経伝達物質が分泌され始める。
● 同調効果
無意識に周囲に合わせてしまう心理現象。街中で多くの人が向かっている場所に自分も向かいたくなる気持ち。
● 集団思考
集団の中では個人の判断力が低下し、集団全体の意見に同調してしまう心理。正解が分からない時は、周囲の意見に同調しがち。
● 集団相対化
集団内の価値観に同調し、個人の判断や行動が変化する心理。客観的に見ると間違っていることでも、集団内だと正しいと感じる。
● リスキーシフト
集団で意思決定を行う場合、個人で判断するよりもリスクの高い選択を選びやすくなる心理現象。
● 社会的手抜き
集団で作業を行う際に、個々人が単独で行う場合よりもパフォーマンスが低下する現象。責任分散、評価分散、フリーライダーなどから説明できる。
● 傍観者効果
緊急事態の際、周囲に人がいると、助けようとする人が減ってしまう現象。人任せにしてしまう。
● 社会的証明
周囲の判断が自分より正しいと思いこみ、その後の行動を決めてしまう心理メカニズム。同調現象の一種。
● 権威への服従
権威者・権力者からの命令に服従してしまう心理傾向。他者に強い電気ショックを与えるミルグラム実験が有名。
● ザイオンス効果
人や情報などに対して、繰り返し接触すると好感度が高まる心理メカニズム。
● マインドコントロール
他人の思考や行動、感情を意図的に変化させる手法。操作者の都合に合わせた意思決定・行動へと誘導する。いわゆる洗脳。
● ガスライティング
他者を自分の思い通りにコントロールしようとする行為。言葉巧みに相手を混乱させ、自身の認識を疑わせるように仕向ける。
● ストライサンド効果
ある情報を隠そうとする行為が、かえってその情報を拡散させてしまう現象。
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感情と態度
● 自己正当化の原理
自分の行動や考えを合理化し、正当化しようとする心理。主に「認知的不協和の解消」のために作用する。
● 吊り橋効果
緊張や興奮状態にあるとき、その原因を恋愛感情と誤認してしまう心理現象。
●ロミオとジュリエット効果
周囲の反対や困難に直面することで恋愛感情がより強くなる現象。シェイクスピアの悲劇「ロミオとジュリエット」より。
● 愛の三角理論
恋愛感情は、親密感・情熱・コミットメントの3要素で構成されているという理論。いずれか一つが欠けても維持できない。
● 心理的リアクタンス
自分の自由が制限されたり奪われたりすると、それを取り戻そうとする心理。
● カリギュラ効果
禁止されると逆に興味が湧いてしまう心理。古代ローマ皇帝カリギュラが由来。
●テンション・リダクション効果
人は緊張状態から解放された後、注意力や思考力が低下し、普段よりも無防備な状態になる。
● 感情的脅迫
感情的に相手を支配しようとする行為。例えば暴力や暴言、自殺をほのめかす、相手を罪悪感で責める。モラハラの一種。
● ブーメラン効果
人を非難したり攻撃したりすると、自分にも非難や攻撃が返ってくる現象。逆に、人に親切にすると好意で返してくれる。バックファイア効果とも。
● 社会的比較
他者との比較を通じて、自分の能力や価値を評価する傾向。周囲と自分を比較することで、自信を持ったり落ち込んだり。
● 成長マインドセット
能力は努力によって伸ばせる、挑戦や困難を学びの機会という考え方。逆に、能力は生まれつき決まっているという考え方は固定マインドセット。
●セルフコンパッション
自分の欠点や失敗を受け入れる、自分を批判したり責めたりしない、自分自身に対して思いやりを持つこと。
●アトリビューション理論
人が、自分の行動や他人の行動の原因をどう解釈するかを説明する理論。性格・能力・努力などの内部要因と、状況・運・偶然などの外部要因から。
● 自己決定理論
人間のモチベーションの源泉について説明する理論。「報酬と罰」のような外的要因ではなく、内発的動機づけに基づいたもの。
● シャーデンフロイデ
他人の不幸や失敗を見て喜ぶ気持ち。ドイツ語の「Schadenfreude」が語源。優越感、公平感、嫉妬などから生じる。「他人の不幸は蜜の味」みたいな。
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コミュニケーション
● 返報性の原理
人から何かを受け取ったり、好意を受けたりした時に、お返しをしたいという気持ちになる心理。
● 一貫性の原理
人は自分の行動や発言、態度などを一貫したものとして維持したいという心理。
● 希少性の原理
手に入りにくいものや数量限定のものほど、価値が高く感じられる心理。
● 好意の返報性
人から受けた好意や親切に対して、自分も返礼したいという気持ちになる心理。
●ドアインザフェイス・テクニック
最初に大きな要求を出し、断られたら小さな要求を出す。最初の要求を断らせることで、その後の小さな要求が受け入れられやすくなる心理テクニック。
●フットインザドア・テクニック
相手にまず小さな要求を承諾させる。その後、徐々に要求レベルを上げていく。一貫性の原理を応用した心理テクニック。
● ローボール・テクニック
まず相手に非常に高額な要求をすることで、その後の妥当な価格に承諾してもらいやすくする心理テクニック。
●アサーティブコミュニケーション
相手を尊重しつつ、自分の意見や要求を率直に伝える方法。単なる自己主張とは異なり、相手との相互理解を重視する。
● ミラーリング
相手の仕草や話し方をマネることで、共感や親近感を築く心理テクニック。
● ホット・リーディング
事前に相手の状況について調査し、あたかもその場で心や過去を読んだかのように思わせる心理テクニック。
● コールド・リーディング
手がかりとなる情報なしに、相手の性格や行動を推測する心理テクニック。占い師やマジシャンなどが用いる。
●ハードトゥゲット・テクニック
「簡単に手に入らないものほど価値がある」という心理を利用し、相手からの好意や信頼を得るテクニック。希少性の原理の応用。
● YESセット
相手から「はい」という返答を引き出す質問を繰り返し、本命の質問にも「はい」と答えやすくする交渉テクニック。一貫性の原理の応用。
● ダブルバインド
矛盾する二つのメッセージを同時に伝え、相手に混乱や葛藤を引き起こし、行動を誘導するテクニック。二重拘束とも。
● レッド・ヘリング
議論や交渉において、意図的に重要な情報から注意を逸らすための心理テクニック。すり替え論法とも。
● ランチョン・テクニック
頼み事をする相手に、まず小さな「貸し」を作っておく交渉テクニック「ランチおごるから、お願い!」みたいな。
● ラポール・テクニック
相手と信頼関係を築きコミュニケーションを良好にするための心理テクニック。
● ヤマアラシのジレンマ
仲良くなりたい気持ちと、傷つけられたくないという気持ちの衝突によって生じる葛藤。近づきたいけれど、傷つくことを恐れて距離を取ってしまう状況。
● 近接性効果
物理的な距離が近い相手に対しては、好意や親近感を抱きやすくなる心理。単純接触効果、ボッサードの法則とも。
● 類似性効果
自分と共通点が多い人に好意を抱きやすい傾向。価値観・性格・趣味・外見・学歴・職業など様々な属性において見られる。
● アロンソンの不貞の法則
親しい人から褒められるより、あまり親しくない人から褒められた方が嬉しい。その褒め言葉を信じやすくなる。
● 共感効果
相手の気持ちに共感することで信頼関係を築き、説得しやすくしたり協力を得やすくなったりする心理効果。
● NLP (神経言語プログラミング)
人間の思考、行動、感情のパターンを理解し、変化させる心理テクニック。
● アクティブリスニング
話を聞くだけでなく、相手の話に共感し、理解するコミュニケーションスキル。
● ペーシング
相手の行動や言動に意識的に合わせるコミュニケーション技術。言葉遣い、声のトーン、話す速度などを合わせ親近感を与える。
● ストーリーテリング
物語を使って情報を伝える、人を説得する、気持ちを動かすための技術。プレゼン、教育、マーケティングなどでよく使われる。
● 自己開示
自分自身の考え、感情、経験などを他人に伝えること。他者との信頼関係、親密な人間関係を築くための行為。
(本文終わり)
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